युञ्जन्नेवं सदात्मानं योगी नियतमानसः ।
yuñjannevaṃ sadātmānaṃ yogī niyatamānasaḥ |
शान्तिं निर्वाणपरमां मत्संस्थामधिगच्छति ॥६.१५॥
śāntiṃ nirvāṇaparamāṃ matsaṃsthāmadhigacchati ||6.15||
いつも、この様に考えを結びつけ、考えをしっかり統括している瞑想者は
私の中に解消し、究極の自由、平安を得ます。
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3つ目のシャーンティが、人そのもの[スヴァルーパ]ですから、行ったり来たりせず、次元も変化も全く無いがゆえ、他のものと比べることも不可能です。
このシャーンティは、自分自身と同一ですから、クリシュナは、マット・アディーナーという意味のマット・サムスターとして、描写しました。
それは、いつもパラマートマーの中に得られるものです。
なぜなら、パラマートマーはどんな時も動かない、つまり不変[クータスタ]だからです。
何にも関わらず、何にも反していません。
対立があれば、摩擦があり、抵抗があり、それがア・シャーンティです。
シャーンティは、パラマートマーと同一が故、考えにも、世界にも、知識にも、無知にも対立していませんし、同時に全てを支えています。
この様に、瞑想者は自由、解放を得ます[マット・アディーナム シャーンティム アディガッチャティ]。
ニルヴァーナ・パラマー・シャーンティは、考えに頼ってはいませんが、精神状況に頼っているシャーンティは、いつも妨げられることになります。
ここで、アートマーはシャーンタと呼ばれます。
それは、シャーンタが、アートマーの本質を明らかにする描写[ラクシャナ]だからです。
このシャーンティは、青いポットの「青い」の様に、何か属性としてアートマーに付いている様なものではありません。
属性[ヴィシェーシャナ]は、同じ種類に属する他のものと区別しますから、全てのポットが青いなら「青い」という言葉を使う必要はありません。
属性は知覚され得ますが、アートマーがシャーンタであると言う時、アートマーに関するシャーンティは、知覚されるものではなく、その言葉自体がアートマーの本質を指しているのです。
ですからそれはラクシャナで、アートマーの属性ではありません。
全ての状態から自由で、全ての状態から自立し、そして、全ての状態の中に得られる意識[チャイタンニャ]であるアートマーの上に、苛立ちなどの考えの状態が、置かれています。
空間の上に風や火という属性が置かれるように。
アートマーが、ア・シャーンタであるという時、シャーンタのような言葉が、上乗せを否定します。
そして、その言葉は、アートマーの本質が、アートマーに上乗せされたもの[ア・シャーンティ]から独立しているものであることを明らかにしています。
ですから、このシャーンティは条件付きのシャーンティではなく、スヴァルーパ・シャーンティです。
どんな考えの形[ヴルッティ]も、アートマーから自由ではありませんが、アートマーは、どんなヴルッティからも自由です。
以前、バーディタ・アハンカーラという言葉の意味をみてきました。
自らの存在を否定したアハンカーラ[バーディタ・アハンカーラ]は、悟りを得たアハンカーラです。
「エゴの私はミッテャーですから、私はサッテャムとして限りの無い存在」です。
このアハンカーラは、考えの形[ヴルッティ]です。
ミッテャーの私ヴルッティが明かしているのは、サッテャムの私であり、これがアートマ・ニャーナを明かすヴルッティと呼ばれます。。
アートマ・ニャーナ は、聖典ヴェーダーンタというプラマーナが、整った考えに働くことで、起こるヴルッティです。
自分自身の知識[アートマ・ニャーナ]を明かすヴルッティです。
熟考瞑想を繰り返し、このヴルッティが働き、アートマ・ニャーナを明かす、これが繰り返えされ、熟考瞑想自体が自然と終わる時、識別され明かされたアートマーだけを残し、このヴルッティも去ります。
自分自身の知識明かすアハンカーラは、ヴルッティが起こる時も「アハム シャーンタハ」として、アートマーを理解するなら、シャーンタ・アートマーをヴルッティが妨げたりしません。
これが、ニルヴァーナ・パラマー・シャーンティが意味すること、つまり、純粋に知識の形、認識であるシャーンティです。
自分自身の知識[アートマー・ニャーナ]も、ヴルッティによって明かされる知識[ヴルッティ・ニャーナ]です。
自分自身をパラマートマーとして理解し、そしてパラマートマーのスヴァルーパ・シャーンティを理解
している人は、知識を得ているので、このシャーンティを得ていると言われます。
アシュターンガ・ヨーガという8つの側面を持つヨーガの観点からではなく、純粋に知識のみの観点から、そのような人をここでは、ヨーギーと呼びます。