2018/12/08
अकीर्तिं चापि भूतानि कथयिष्यन्ति तेऽव्ययाम् ।
akīrtiṃ cāpi bhūtāni kathayiṣyanti te’vyayām |
सम्भावितस्य चाकीर्तिर्मरणादतिरिच्यते ॥२.३४॥
sambhāvitasya cākīrtirmaraṇādatiricyate ||2.34||
また人々はあなたの果てしない悪評を話すでしょう
名誉ある者にとって悪評は
明らかに死よりももっと酷いものです。[2-34]
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とても尊敬されていたアルジュナが逃げたなら
新聞の第1面に掲載されるニュースになったはずです。
悪評[アキールティ]は名声を失うことではなく
名声とは、真逆のことを意味します。
社会から高い評価を受けた人にとっては、死よりも残酷です。
そして、アルジュナがダルマを大切にするなら
戦場を去るべきではないのです。
悪評を受けるに値する事があるなら話は別ですが
悪評を受けるに値しないものなら
それは死よりも残酷だとクリシュナは言いました。
भयाद्रणादुपरतं मंस्यन्ते त्वां महारथाः ।
bhayādraṇāduparataṃ maṃsyante tvāṃ mahārathāḥ |
येषां च त्वं बहुमतो भूत्वा यास्यसि लाघवम् ॥२.३५॥
yeṣāṃ ca tvaṃ bahumato bhūtvā yāsyasi lāghavam ||2.35||
偉大な戦士たちは、あなたは恐怖で
戦場から退却したと考えるでしょう
そして、彼らから高く評価されてきた
あなたは見下されるでしょう[2-35]
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アルジュナは、同情の気持ちから
戦いを放棄しているのでした。
しかしクリシュナは知っていました。
誰もそれを理解しないであろうことを・・・。
ですからクリシュナは逃げ出すことは、賢明ではなく
ダルマに沿った行いではないと、アルジュナに言いました。
अवाच्यवादांश्च बहून् वदिष्यन्ति तवाहिताः ।
avācyavādāṃśca bahūn vadiṣyanti tavāhitāḥ |
निन्दन्तस्तव सामर्थ्यं ततो दुःखतरं नु किम् ॥२.३६॥
nindantastava sāmarthyaṃ tato duḥkhataraṃ nu kim ||2.36||
そして、あなたの武勇を見くびった敵たちは
あなたについて言いようのない
沢山の事を話すでしょう
これよりも辛い事があるでしょうか?[2-36]
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戦場から逃げ出したアルジュナは
森に住むべきだと人々は考えます。
人々はダルマを知っていたので
逃げ出すような人は、尊敬せず
そんな風に人々が語るのを聞きつけたら
ドゥルヨーダナは自分の評価を上げる為に
更に話を盛って話すことでしょう。
新入りや、一般の兵士ですら
髭をつまんで見せたらアルジュナが恐れ逃げ出した
などと、あること無いことを言い始めるのです
「それより辛いことが、有り得ますか?」
とクリシュナは言いました。
हतो वा प्राप्स्यसि स्वर्गं जित्वा वा भोक्ष्यसे महीम् ।
hato vā prāpsyasi svargaṃ jitvā vā bhokṣyase mahīm |
तस्मादुत्तिष्ठ कौन्तेय युद्धाय कृतनिश्चयः ॥२.३७॥
tasmāduttiṣṭha kaunteya yuddhāya kṛtaniścayaḥ ||2.37||
あなたが滅ぼされれば天国を得るでしょう
勝利を得ればこの世を楽しみます
ですからクンティの息子よ!
戦う事を決意し戦いなさい![2-37]
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「私は、社会に混乱を作り出すので、それは罪に値します」
と、第1章でアルジュナはと言いましたが
義務を行い死ぬのですから
あなたは天国へ行き、良い生まれ変わりを得ます。
何も罪などありません。
勝利すれなら、王国を楽しむのです。
と、クリシュナは言いました。
アルジュナをカウンテーヤと愛情を込めて呼び
戦いで敵を打ち負かそうが、そうでなかろうが
どちらにせよ、戦うことが良い
そう決断をし、逃げ出すことをやめ
肉体的にも精神的にも
立ち上がりなさいと、クリシュナは言いました。