【ギーター】第3章始まり
2020/11/02
自分自身の中に自分自身でいて満足している人(2-55)
これが、人間の究極のゴール
自由解放[モークシャ]です。
束縛する欲望を手放すことは
全ての行いをも手放します。
行いは、目的を達成しようという欲望
それがあるからこそ為されます。
アルジュナは、Bestである自由[シュレーヤス]を求め
それには、知識のみが必要で
カルマは役には立たないと理解しました。
しかしクリシュナは、アルジュナに
カルマ・ヨーガに根ざした行いをするように求めました。
アルジュナは迷いました。
「カルマ・ヨーガでさえ、モークシャに不十分なのに
行いをすることで、モークシャを
どの様に得ることができるのでしょう?」
クリシュナは、知識がモークシャを与えると言いました。
それなのに、クリシュナは
「立ちあがって戦いなさい!」と言いました。
これはどういうことでしょうか?
アルジュナは、クリシュナの意図するものが
本当は何かを知りたいと思いました。
ヴェーダによって指示されるカルマ[ヴァイディカ・カルマ]
1.ニッテャ・カルマ
日常的に為されるべき儀式
2.ナイミッティカ・カルマ
四季折々、特別なに為される儀式
3.カーンミャ・カルマ
望む結果を得る目的で為される儀式
4.プラーヤシュチッタ・カルマ
間違った行為を中和する為の儀式
–
これらが、自分を救い出すものではないと
アルジュナは知っていました。
モークシャは、純粋に知識である
その結論に至ったからこそ
サンニャーシーになりたいと思ったし
他の全ての行いを諦めて
知識の追求に人生を捧げようと思ったのです。
ヴェーダの4つのステージ[アーシュラマ]
1.ブランマチャーリヤ
両親や先生の近くに住んで仕えながら
24年学びに打ち込む
2.グラハスタ
家庭を持ち、社会への貢献に打ち込む
3.ヴァナプラスタ
日常の忙しさから離れて暮らす
サンニャーサの準備期間
4.サンニャーサ
社会、家庭の義務を手放し
ヴェーダーンタの学びと熟考に専念する
–
アルジュナが見てきたサンニャーシーは
知識を求めるために全てを手放していました。
だから、モークシャを求めるなら
同じようにすべきだと、彼は思ったのです。
人生で、どのようなものを追い求める時も
専念する生き方は必要です。
アルジュナは、知識を追求する為に
サンニャーサが唯一の目的地に見え
それが、正しいと考えました。
しかし、クリシュナは
「戦うことを決心し、立ち上がって戦いなさい!(2-37)」
とアルジュナに言いました。
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