知識[ニャーナ]が、モークシャに必要で、どんなカルマも必要ありません。
モークシャは、作り出されるものではなく、既にあるもの。
自分自身でいて、あるがままで満足していますから、知識を得た後も、カルマは必要ではありません。
しかし「行いに従事しなさい」とアルジュナは言われました。
混乱したアルジュナは、混乱を解く為に、賢者[スティタ・プラッニャ]について説明して欲しいと頼みました(2-53)。
賢者は、どんな人かを理解できれば「知識」「カルマ」、どちらが自分を賢明に、そして自由にするかが分かると考えたアルジュナの間接的な質問でした。
それに対するクリシュナの答えは、自分を制御することと知識だけ。
「カルマを行う人が賢者になる」とは言わず「知識のみ」と言いましたし、賢者の世界観と、無知な人の世界観は異なるとも言いました(2-69)。
モークシャには、少しの知識と、少しのカルマが必要で、あれこれ少しずつということは論外です。
アルジュナは、モークシャの為には、知識のみが私を自由にするのだから、それを追求するだけで十分であると結論付けました。
知識の前にも後にも、カルマは重要事項ではありません。
これがアルジュナの考えた事でしたら、疑い[サムシャヤ]が湧き起こりました。
(※定義を求める質問はプラシュナ)
クリシュナが話終えた時、アルジュナは疑問[サムシャヤ]を投げかけました。
अर्जुन उवाच ।
arjunaḥ uvāca |
ज्यायसी चेत् कर्मणस्ते मता बुद्धिर्जनार्दन ।
jyāyasī cet karmaṇaḥ te matā buddhiḥ janārdana |
तत्किं कर्मणि घोरे मां नियोजयसि केशव ॥३.१॥
tat kiṃ karmaṇi ghore māṃ niyojayasi keśava||3.1||
アルジュナは言いました。
ジャナールダナよ、知識が行いよりも勝っていると、あなたは主張する
それなら何故、私に恐ろしい行いをさせようとするのでしょうか。ケーシャヴァよ。[3-1]
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不適切な行いは即座に、あるいは後に痛み[ドゥッカ]をもたらします。
不適切な行いに対する結果を、その行いをした人に与える、カルマの法則を支配している神[ジャナールダナ]と、アルジュナはクリシュナ神に呼びかけました。
126.जनार्दनः।
जनान्2/3人々に、दुर्जनान्2/3パーパをする、अर्दयतिअर्द्Ⅲ/1 हिनस्तिहिंस्Ⅲ/1罰を与える、नरकादीन्2/3ナラカ等に、गमयतिⅢ/1行かせる、 इति0 それが、वा0また、जनार्दनः1/1ジャナールダナ।
जनैः3/3人々によって、पुरुषार्थम्0人が求めるもの、अभ्युदननिःश्रेयसलक्षणम् 1/1プレーヤスやシュレーヤスが、याच्यतेयाचृⅢ/1求められる、इति0それが、जनार्दनः1/1ジャナールダナ।
जनार्दनः।
समुद्र-अन्तर्-वासिनःन्6/1海の中に住む、जन-नाम्नःन्6/1ジャナという名前の、असुरान्2/3妖怪達を、अर्दितवान्1/1倒した人、जनार्दनः1/1 ジャナールダナ।
23.केशवः।
अभिरूपाः केशा यस्य सः केशवः।
यद्वा कःच अःच ईशःच त्रिमूर्तः केशाः ते यद्वशे वर्तन्ते सः केशवः ।
केशिवधात्वा केशवः।
1.美しい髪を持っている者
2.ブランマー[ka]、ヴィシュヌ[a]、シヴァ[īśa]3つを合わせた姿
3.ケーシーと呼ばれる怪物を退治した者
648.केशवः।
केशसंज्ञिताःसूर्यादिसङ्क्राता अंशवः तद्वत्तया केशवः।
ब्रह्माविष्णुशिवाख्याः शक्तयः केशज्ञिताः। तद्वत्तया वा केशवः।
4.光の筋として現れる者
5.シャクティ(この世界の全ての現象を可能にしている知識と能力)