
एवं प्रवर्तितं चक्रं नानुवर्तयतीह यः ।
अघायुरिन्द्रियारामो मोघं पार्थ स जीवति ॥३.१६॥
evaṃ pravartitaṃ cakraṃ nānuvartayatīha yaḥ |
aghāyurindriyārāmo moghaṃ pārtha sa jīvati ||3.16||
このように、この人生の中で、すでに動かされている宇宙の循環に従って生きないで、感覚器官の喜びだけに没頭した罪深い人生を生きる人は、無駄に生きます。
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宇宙の循環[cakra]の中では、一方的な搾取ではなく、構成要素が互いに利益を与え合うことでシステムが維持されています。
マクロな視点(惑星の軌道)からミクロな視点(原子核、タンパク質の構造、細菌の働き)まで、宇宙は「引き合う力」によって形作られています。
これがなければ宇宙は即座に崩壊してしまいます。
この「引き合う力」は偶然の産物ではなく、超知的に設定されています。
イーシュワラは、この世界の「知的原因(作者)」であると同時に「物質的原因(素材そのもの)」でもあります。
人間は単なる物理的存在ではなく、デーヴァターを認識することで、相互に関わり合うのです。
ヤッニャはこの関わりを理解し、敬意を払う行為です
◎感覚器官を超えた理解
宇宙の秩序に従わず、五感の快楽(食べること、見ることなど)だけにふける人[indriya-ārāma]は、人生が罪そのものである者[aghāyuḥ]だと言われました。
人生は、受け取るだけで何も返さない「パーパ」の積み重ねであり、目的もなく漂流し、人生という貴重な機会を浪費しています。
人間は宇宙の循環を推し進める「重要な歯車」です。
ギーターが批判的な言葉を使うのは、私たちに「自分の果たすべきカルマ」に目を向けさせるためです。
王国の全員が「自分一人がミルクの代わりに水を混ぜても、全体には影響ないだろう」と考えた結果、タンクの中身がすべてただの水になってしまったという物語。
これは、「誰かがやるから自分はやらなくていい」という考えが蔓延すれば、社会や宇宙の秩序は崩壊することを意味しています。
◎エコロジーはいつもあなたとともに始まる
「自分一人の貢献が全体を支える」という法則は、家庭、工場、社会、そして全宇宙というあらゆる規模の機構に共通する真実です。
エコロジーとは単なる環境保護活動ではなく、「自分が全体の中でどのように貢献し、調和して生きるか」を理解することそのものです。
この理解が、人の感受性を豊かにし、配慮のできる「成熟した人」へと成長させます。
エコロジーは常に「私」から始まります。
他人がどうであれ、まず自分が最初の一歩を踏み出すことが重要です。
これは自分勝手に振る舞う「わがまま」ではありません。
むしろ、宇宙の秩序を維持する責任ある一員として、自分自身の役割を自覚するという、最も尊い態度の表明です。
